今回は、戦闘機パイロットを目指して飛行訓練を開始してまず始めに実施する訓練を「ざっくり」紹介します。
とは言っても、旦那に紹介してもらうんですけどね(笑)
まず、戦闘機パイロットを目指したら、T-7というプロペラ機で訓練をします。
T-7の記事については、こちら

実際に飛行機に乗るまでには、次のような準備をします。
- 飛行機の取扱説明書の理解
- シミュレーター訓練
- 飛行機の外部点検
この取扱説明書は、飛行機毎にあります。
「ざっくり」こんなことが書いてあります。
- 機器の説明
- 飛行機を飛ばすための手順
- 緊急手順
- 制限事項
①機器の説明
操縦系統、油圧系統、燃料系統などの説明が書いてあるよ。
②飛行機を飛ばすための手順
エンジンの回し方や、停止の仕方等が書いてあるよ。
③緊急手順
エンジンが止まった時、ブレーキが効かない時など、もしもの時の対処手順が書いてあるよ。
④制限事項
エンジンの回転数の制限や、速度の制限などが書いてあるよ。
特に、緊急手順については、上空で手順書を読んで確認する時間もない対処手順もあります。
そういった緊急事態の対処手順は、飛行訓練が始まるまでに暗記しないといけないよ。
これは、しっかり覚えないと飛行訓練を開始してもらえないよ。
④制限事項についても、覚えていないと飛行機を壊すことにつながるので完全理解だよ。
シミュレーターについては、各機種ごとあるよ。
T-7に乗る時は、T-7専用のシミュレーターで訓練します。
「ざっくり」こんな事を訓練します。
- エンジンの始動
- 離陸
- 通常飛行
- 着陸
- エンジン停止
①エンジンの始動
実はエンジンを始動する前に、ちょいちょい機能確認等もしてエンジンを始動するよ。
整備員とのやり取りもあるけど、パイロットの先生が整備員代わりに手順を実施してくれます。
制限を超えないように、エンジンの始動中も、エンジン計器をしっかり見ながらエンジンを回すよ。
②離陸
エンジンを始動したら、地上滑走をして、滑走路の端まで移動するよ。
まずは、ここで初めて管制官と通信をするからドキドキするよ。大体やり取りはこんな感じ。
場所は、「A空港」、飛行機のコールサインは「B-11」天気が良くて有視界飛行をすることにします。
有視界飛行というのは、「ざっくり」雲の中に入らず天気のいいところを飛行することだよ。
パイロット:「A Ground B-11 request taxi.」
管制官:「B-11 A Ground taxi to holding point W-1 runway 36 wind 360 at 5 QNH2992」
「ざっくり」地上滑走していいよ。滑走路の方向は360度、風は、360度方向から5ノットで吹いてるよ。高度計は2992をセットしてね。
とこんな事言われるんですが、初めて飛行機乗った時はこれだけのやり取りがなかなか聞き取れないんですよね〜。
離陸も実機と同様の訓練ができます。離陸中の緊急事態対処訓練もシミュレーターで訓練するよ。
③通常飛行
まっすぐ飛んだり、速度を維持したまま上昇・降下したりするよ。
④着陸
着陸も実機と同じように訓練できるよ。シミュレーターで何回も何回も練習するよ。
⑤エンジン停止
エンジン停止も、車と違って停止前に少し手順があるよ。
それをシミュレーターで訓練するよ。
飛行機は、乗り込む前に、外周りを点検します。
- ちゃんとパネルは閉まっているか?
- 油等が漏れているところはないか?
- タイヤの溝はあるか?
飛行機の周りを歩きながら点検していきます。
整備員の方が整備してくれている飛行機をもう一度点検をして、受け取る感じですね。
これまで、「ざっくり」飛行訓練の準備を説明してきました。
いよいよここから実機での飛行訓練です。
実際のフライトをするまでの流れは以下のとおりです。
- フライトの内容を先生とフリーフィングする
- 救命装備品をつけて、飛行機に向かう
- 飛行機の外部点検をする
- 飛行訓練をする
- 飛行後に飛行機の外部点検をする
- 飛行後の反省をする
当日のフライトの訓練内容を先生とブリーフィングをするよ。
今回は離着陸訓練中の気をつけなければならない事、緊急事態が起こった時の対処手順、着意事項等をブリーフィングします。
ここで、訓練に必要な基本的な知識事項も確認されるよ。
しっかり勉強してこないと飛行訓練は実施してもらえません。
飛行前のブリーフィングが終わると、着替えに行きます。
救命装備と言って、落下傘や、脱出した後の無線機、煙を発生させて発見してもらう道具等を身に着けます。
戦闘機に乗る時は、これに加えて、Gスーツという装備品もつけます。空気が入るズボンみたいなやつです。
急旋回した時等に、血が下半身に行かないように、無理やり空気で下半身を圧迫するものです。
機体毎に必要な装備品を身に着けたら飛行機に向かうよ。
飛行機に着いたら、飛行機の周りを点検します。
整備員の方がしっかり見てくれていますが、最終確認はパイロットが実施します。
自分がこれから乗る飛行機だからしっかり点検しないとね。
いざ、飛行機に乗り込んだら、エンジンをかける前のスイッチ類の点検をします。
チェックリストを見ながら間違いのないように実施します。
ただ、何も見なくても出来るくらいめちゃくちゃ準備するよ。
エンジンをかけた後は、整備員と一緒に飛行機の基本的な確認をするよ。
操縦系統や、ブレーキ等の点検を一緒にします。
整備員との点検が終了したらいざ滑走路へ。
管制官から、「Cleared for take off」って言われたら離陸できるよ。
飛行場から、約8km以内は飛行場にある管制塔と通信をしながら飛行するよ。
もっと遠くに行くときは、出発進入を管轄する管制機関と交信しながら飛行します。
パイロットだからすごい英語しゃべれないと駄目な気がするよね?
全くそんなことありません。
ほとんど、話す管制用語は決まっているので安心してね。
着陸したい時は、管制官に対して、
パイロット:「A tower B-11 5NM final gear c’k full stop.」
って言えばいいよ。
「ざっくり」、滑走路約8km手前にいます。車輪を出しているのを確認しています。着陸させてください。
って言っています。
そうすると管制塔からは、
管制塔:「B-11 A tower c’k gear down runway 36 clear to land wind 360 at 5.」
みたいな感じで言われます。
「ざっくり」B-11こちらA管制塔です。車輪が降りているのを確認してください。滑走路36への着陸を許可します。風は360度方向から5ノット吹いています。
英語を基本として使用しますが、ほとんど決まった言い方なので心配無用です。
着陸した後は、駐機場に戻ります。
パイロット:「A ground B-11 request taxi back.」
「ざっくり」A管制塔B-11です。駐機場への地上滑走を要求します。とリクエストします。
地上滑走にしても、離陸着陸にしても全て管制塔に要求して許可をもらう必要があります。
自分の自由には動けません。
駐機場に帰ってきて、エンジンを切って飛行機からおります。
飛行機をおりたら、飛行機に異常がないか確認します。
整備員に飛行機を受け渡す前に、飛行機が問題ないか確認をしなければなりません。
飛行訓練をしたら、先生と一緒に、フライト後の反省会を実施するよ。
良かったところ、悪かったところを考えて次のフライトに備えます。
悪かったところは、次のフライトで必ず直してこないと行けないよ。
進捗が悪くて、3回連続不合格を取ったらクビになるのでみんな必死に準備します。
一回クビになったら、二度と戦闘機パイロットになることはできません。
いかがでしたか?
「ざっくり」へ〜、そんなことしてるんだ〜というのが分かっていただけるといいなぁと思います。
細かい話になるとマニアックになるので「ざっくり」解説しました。
ただ、マニアックに細かいことを知りたい!
という要望もありますので、次の機会にマニアックなところは紹介していきたいと思います。
今愛も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
引き続き応援よろしくお願いします。

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