
戦闘機のパイロットになるためには、まず始めにT-7という飛行機で訓練をしてきましたね。
この課程を卒業して、次に訓練する飛行機が、
T-4
というジェット機になります。T-7は単発のプロペラ機でしたが、今回から2発のジェットエンジン搭載の飛行機になります。
ざっくり、このT-4について紹介します。
- 乗員2名(1人でも操縦可能)
- 1人でも操縦できるように必要なスイッチ類は全て全席に配置
- エンジン:F3-IHI-30B(ジェットエンジン)
- 最大速度:マッハ約0.9
- 航続距離:約1,300km
- ブルーインパルスでも同機種を使用
さすが、ブルーインパルスでも使用される機体ということもあって機動性は、T-7に比べて抜群に良いです。
特に、難しくなるのは以下のような点です。
- 飛行機の速度が早くなる。
- 管制官とのやり取りが複雑になる。
- 機動力の向上
①飛行機の速度が早くなる。
これまで訓練してきたT-7に比べて2倍くらい早い速度になります。
離着陸の速度も、通常の飛行速度も早くなるので、これまで以上の判断力が求められます。
次は何するんだっけ?と考えている間に判断時期を失してしまいます。
訓練に時間をかければ、慣れてはくると思いますが、操縦課程は教育期間が決まっています 。
期間内に所望の技量に到達しない場合は、
クビになります。
ここで、つまずいてクビになる方も多くいます。
②管制官とのやり取りが複雑になる。
T-7の時の学生と違って、管制官とのやり取りが複雑になってきます。
通常の離着陸等での管制に加えて、訓練空域での自衛隊の要撃管制官とのやり取りが増えてきます。
また、編隊飛行をする時などは仲間との交信もする必要があり、自分の機体のコントロールに加えて、管制官とのやり取りの頻度が増加します。
③機動力の向上
T-4は、航空祭でのブルーインパルスでもご存知のように、非常に機動力があります。
体への負担も大きくなり、激しい運動をしながら操縦のための判断をしていることになります。
学生にとっては、冷静に判断できる状態ではないので大変だと思います。
訓練では、以下のようなことを実施します。
- 離着陸訓練
- 空中操作訓練
- 編隊飛行
- 緊急事態訓練
この訓練も、離着陸を安全にできるようになるために行われます。
T-7の時と同様に、大体7回目くらいには一人で飛べるようになる必要があります。
もちろん、ここでも一人で飛行できる技量、判断力が認められなければクビになります。
引き続き、3回不合格を連続で取ってしまうとクビになってしまいますから、学生は必死で勉強しています。
この訓練は、T-7の時と同様に戦闘機パイロットにとっては一番大事な訓練になります。
T-4という飛行機を自分の手足のように動かせるようになるまで訓練をします。
この訓練は、2機の飛行機での編隊飛行の訓練になります。
航空祭でよくブルーインパルスの展示で見かける飛行に似た機動ももちろん訓練します。
それに加えて、戦闘機で編隊機動するための基礎を学ぶための訓練になります。
近い距離を2機で機動するため、地上でルールをしっかり決めて安全確保した上で訓練をしています。
T-7の時も訓練したように、各機種毎、緊急事態の訓練を実施しています。
- エンジン止まったら?
- 着陸時、車輪でなかったら?
- ブレーキ効かなかったら?
飛行機の機能も非常に多いので、T-7の時に訓練してきた対処訓練よりもかなり多くの状況を訓練する必要があります。
T-4についても、シミュレーターがありますので、時間を見つけて、実際の飛行では模擬できない緊急事態の訓練等(胴体着陸等)を実施しています。

T-7の学生時代の給料は、以下の記事を参考にしてください。

T-4の学生時代の給料は、以下の記事を参考にしてください。

これは、T−7の時と同様で、操縦訓練に集中できる環境が整っています。
操縦訓練以外はほぼ何もありません。
1日中自分の夢である、戦闘機のパイロットになるためだけに時間を使うことができます。
これは、やっぱり
航空無線通信士
ですね。
学生の時に取得してもいいと思いますし、自衛隊に入隊する前に取得するのも手だと思います。
必要な教材はこれから紹介するもので十分なので、ちゃちゃっと取得しちゃいましょう!!
どうでしたか?
今回は、戦闘機パイロットになるための2機種目である
T-4
について紹介しました。
飛行機の性能も、T-7から格段に向上し、もはや練習機といえども戦闘機と一緒くらいの機動性を味わうことができます。
航空自衛隊の戦闘機パイロットを目指さなければ体験できないこの経験を皆さんにぜひ味わってほしいです。
少しでも、戦闘機パイロットにご興味を持たれた方はぜひ、希望して戦闘機に乗ってもらいたいな〜と思います。
皆さん最後までご覧いただきありがとうございました。
今回も、この自衛隊シリーズは旦那の協力のもとお届けしました。
私も、自衛隊のことがとても好きなので、この投稿をご覧頂いた方が少しでも興味を持っていただけたらうれしいです。
これからも、応援よろしくお願いします。
以上、とっとっとでした。




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