
戦闘機パイロットになるために、始めて操縦する飛行機は、
T-7
というプロペラの単発の(エンジンが1個)飛行機です。
イメージするのは、セスナ機みたいな飛行機だと思いますが、実はこいつすごい飛行機なんです。
さずが、戦闘機を操縦する学生を育てる飛行機だけあって、機動力はすばらしいです。
速度も新幹線以上の速さで飛行することができるし、
ループっていう空中で宙返りをするような曲技飛行もする能力があります。
T-7は、航空自衛隊のパイロットが全員訓練する飛行機です。
戦闘機、輸送機、救難機、政府専用機等のパイロットが全員訓練する飛行機です。

訓練は以下のことを主に実施するよ。
- 離着陸訓練
- 空中操作訓練(自分が思った通りに飛行機を動かす訓練)
- 航法訓練
- 緊急事態訓練
これは、飛行場の上空をグルグル周りながらタッチ・アンド・ゴーと言って、離着陸を訓練することになります。
始めて先生と飛行機に乗って、どれくらいで一人で飛ぶと思いますか?
大体7回目くらいです。
ということは、飛行機に乗り始めて7回目くらいには、一人で飛行機を操縦することになります。
ここがまず、第一関門になります。
学生は、3回連続で「不可」をとってしまうと、クビになってしまいます。
実際に飛行機に乗ってないときも、イメージトレーニングを一日中やって、一人で飛べるように努力しています。
戦闘機パイロットにとって一番大事な訓練になります。
飛行機を自分が動かしたいように動かす訓練になります。
T-7という飛行機を使った訓練の大部分をこの訓練時間に使用します。
この訓練は、自分がどこを飛んでいるか把握して、目的地に向かって飛行する訓練になります。
飛行機を操縦する上で、基本的な技術になります。
今の飛行機は戦闘機も含め、カーナビみたいな機能があるので非常に楽です。
ただ、その機能を使用するためにも必要ですし、機能が壊れた時のためにも非常に重要な基本技術になります。
これも非常に重要な訓練になります。
- エンジンが止まったら?
- 着陸する時に車輪が出なかったら?
- ブレーキが効かなかったら?
例を出すとキリがないですが、たくさんの非常事態の訓練を実施します。
もちろん、胴体着陸みたいに実際に訓練できない非常事態もあるので、シミュレーターを活用して訓練をしています。
通常の訓練だけでなく、学生同士で時間を見つけてシミュレーター室に通って自主学習をしています。
今までやってたゲーム感覚とは全然違うものと痛感しますよ。


操縦訓練以外はほぼ何もありません。
というのも、操縦に関すること以外やる時間は全く無いです。
でも、非常に恵まれていると思います。
自分の大好きな飛行機を操縦することに全ての時間を捧げることができます。
唯一何かあるかな〜って考えたら、ありました。
そうなんです。
実は、1週間に1回、自分達が使う滑走路を掃除するんです。
滑走路も綺麗なイメージがあると思いますが、色んなものが落ちています。
- 動物のう○ち
- ミミズ
- 小石
- 鳥の羽
非常に忙しい学生期間ですが、今後を考えると一番時間がある課程でもあります。
今になって後悔していることは、資格の勉強です。
この課程中に取得しておいた方がいい資格が・・・
航空無線通信士
実は、自衛隊的には無くてもいい国家資格なんですが、将来的に民間航空会社に就職したり、防衛産業の会社に就職したりする上では必ず必要になってくる資格です。
もちろん、趣味でも使える資格ですし、取得は非常に簡単なのでオススメです。
たぶん、2ヶ月くらい勉強すれば合格できるんじゃないかと思います。
航空学生等に入るのが決まっている方であれば、今の時間のある間に勉強しておくのもいいと思います。
時間ある時に勉強して、後は試験だけ受ける状況にしておきましょう!
とりあえずは過去問だけでオッケーです!
上手くいけば、過去問だけ何度も繰り返し解いて、傾向がつかめれば合格圏内だと思います。
パイロットって英語得意なイメージありますよね?
でも、全然心配いりません。
航空英語って、大体言うこと決まっていてすぐ覚えることができます。
「Line up and wait」「Cleared for take off」「Clear to Land」
飛行部隊に配属された後は、海外に訓練に行ったり、米軍、豪軍等との共同訓練もあるので、多少英語は必要になりますが。
その時までには、なんとなく意思疎通ができるようになるので安心してください。
車の運転と一緒で、始めて操縦する飛行機は本当に難しいです。
ただ、一緒に頑張る同期がいるので乗り切ることができます。
これから、自衛隊のパイロットを目指す方も、将来の選択肢の一つに入れている人も、ぜひ楽しんでこの操縦課程を頑張ってもらえたらと思います。
自分の思い通りに飛行機を操縦することが出来るようになる。
パイロット最高!
を味わうことができますよ。
今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
皆さんの応援のおかげで楽しく執筆することができます。
これからも応援よろしくお願いします。
以上、とっとっとでした。

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